復興、そして再生を!――東日本大震災(第87回2011年4月1日)

 東北地方太平洋沖地震による震災・大津波・原発事故で被害を受けられた方、避難を余儀なくされている方々に、心からのお見舞いを申し上げます。

 2万名を越える死亡・行方不明の皆様のご家族のご心痛を思うと、発すべき言葉すら失ってしまいます。亡くなられた方々には謹んで哀悼の意を、不明の方々のご家族には深甚なる励ましの意を表させて頂きます。

 過去の教訓が活かされてない

 私は民主党の文部科学部門の座長として、「復興特別立法チーム」と「補正予算検討チーム」に加わり、連日、政府・党との政策調整に専心しています。被災地選出の同僚議員には肉親を失い、また安否の知れない中、職務に奔走している姿もあり、粛然として頭を垂れるしかありません。

 このたびの大災害で明らかになったのは、わが国の危機管理体制の脆弱さです。阪神・淡路大震災や新潟県中越地震の教訓があるのに、十分には活かされなかったことが明らかになりました。

 事態は進行中ですから、与党の人間として、また政治の側から行政や企業を批判することは慎みますが、進行中だからこそ触れなければならない2点のみを述べます。

 規模も被害も想定外ではなかった

 政府の記者会見では、繰り返し、「想定外の事態が起きた」という言葉が使われます。しかし、地震のエネルギーの強大さ、津波の高さなどについて、「想定外」とすることで免責されるわけではありません。原子力発電所は絶対に安全という架空の神話で押し通した責任、それゆえ対策が十分でなかった責任は明らかです。断層も津波も、40年以上前の設計当時の想定を上回る規模になるとの警告が数年前に発せられており、電源遮断から冷却不能が生じて炉心溶融の危険につながる問題も、すでに指摘されていました。この不作為には重大責任があります。

 失敗した輪番停電をやめさせよ

 原発が停止してからの対策、特に、電力不足に対する措置としての輪番停電は不公平感だけが残る、壮大な失敗でした。東上線は他の鉄道路線と比べても、運休区間、持続時間の双方で最悪です。私は抗議の意志をもって資源エネルギー庁からヒヤリングを重ねましたので、事情はかなり知り得ましたが、電力という経済社会の根幹をなす重要設備について、危機管理が余りに杜撰であったことに驚きます。まずは早急に輪番停電をやめさせ、夏に向けての的確な需給調整策を決定することに努力しています。

全党一致で少人数学級実現(第86回2011年3月31日)

 3月31日、衆議院本会議は「義務標準法」を可決、参議院へ送付しました。この法案は昭和50年から続いた公立小学校の「40人学級」を、31年ぶりに改めて「35人学級」とするもので、今年度は小学校に入学間もない1年生について実施します。

 松崎哲久代議士は民主党政策調査会の文部科学部門の座長です。与野党ねじれ国会で廃案の怖れもあった本法案を成立させるべく粘り強く交渉し、修正案の提出者となって、結果的に自民党も共産党も含む与野党の賛成を得ることが出来ました。参議院は4月中旬に可決、成立の見込みです。

 以下に、3月30日の衆議院文部科学委員会における松崎代議士の賛成討論の要旨を掲げます。

 

 我が国、我が社会が優秀な人材によって成り立っているという考えは、ほとんど常識となっています。近代以前から高い識字率を誇り、それが明治以来の近代化を支え、さらに戦後の復興・経済成長の原動力となりました。まさに、「教育立国」であります。

 しかしながら近年、各種の指標で日本の教育水準は必ずしも「世界に冠たる」ものではなくなっている実態が明らかになりました。その原因は様々ですが、「教育立国」の再興を図る必要に迫られているのはいうまでもありません。本法律案の目ざすものは、その一つの方策として(すべてではありませんが)、少人数学級を推進し、教育水準の向上を図るものです。

 少人数学級とは、この際、公立小学校・中学校の学級編制を現行の40人以下から35人以下に引き下げることですが、まず平成23年度は小学1年生を35人以下とします。

 私は、政府の原案でこの目的を達成できるものと確信しておりましたが、不幸にも去る3月11日、東北地方・太平洋沖地震及び大津波が発生いたし、甚大な被害をもたらしました。子どもたちも、家を離れ、古里を離れて他市町村、他県に避難生活を送らざるを得ない状況になりました。そこで、被災地において、また、転学を余儀なくされた市区町村においても、子供たちに対する教育を充実するための措置を、緊急に条文化する修正の必要が生じています。さらに、自民党・公明党からも真摯な提案がなされましたので、これらを共同提案の形で修正案としてまとめました。

 なお、日本共産党提出の修正案については、政府案の35人に対し、30人に順次引き下げること等を内容とするものであります。その追求すべき理念としては必ずしも反対ではありませんが、国及び地方の財政状況等の現実に即した場合、実施は困難と言わざるを得ないと考えます。

 教育は、次代を担う子どもたちを社会全体で大切に育てるという理念の、最も根本にあるものと考えます。ましてや、東北地方・太平洋沖の地震及び大津波による災害の甚大さ・深刻さを考えた場合、日本の将来を彼ら、彼女らに期待するところは誠に大きいと思います。よって、震災・津波被害後の国・地方の財政を鑑みても、なお、教育に対する投資を怠ってはならないと考えるものです。本改正法案が速やかに成立し、円滑な学級編制が実現することを望みます。以上で、私の討論を終わります。

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